
こんにちは、くうこです
実は私、デジタルでイラストを塗るのがすごく苦手だったのですが、とある1冊の技法書に出会ってからかなり上達しました。
その本のタイトルは【デジタルイラストの「塗り」事典 CLIP STUDIO PAINT PROで描く! 多彩な描画のテクニック56
この本はクリスタに特化した塗り方の基本と操作を教えてくれているのですが、
とにかく初心者に優しすぎる良本なんです!
このたった1冊の本のみを参考に、数カ月間デジタルの塗りを練習したら自然と知識がついて結構上達しました。
今回はこの本のどこが素晴らしかったのか、どういう内容なのかを解説していきます。
デジタルイラストの「塗り」事典 CLIP STUDIO PAINT PROで描く! 多彩な描画のテクニック56



初心者さんは本当にこの1冊で十分です
この1冊である程度の基礎と塗り方がわかってくるので、その後、レベルアップするために追加で中級者向けのテクニック本を購入するのが上達への近道となります。
こちらの技法書の何が素晴らしいのかと言いますと、完全に初心者さんに特化している所です!
独学で0からデジタルイラストを始めた方でも理解しやすいように丁寧に教えてくれているんです。
『レイヤー』『色トレス』『ガウスぼかし』など、様々な専門用語が登場するのですが、本当に右も左もわからない私のような初心者にも1つ1つ丁寧に分かりやすく専門用語とその技法を解説してくれているので挫折せずに続けることができました。
公式さんがチラ見せしてくれています
出版社さまが本の中身をチラ見せしてくれています。
私も超が付くほどの初心者でした
私はとある神絵師様に出会ってから、自分でもデジタルでイラストを描いてみたくなり、『CLIP STUDIO PAINT PRO
数年前に『Pixia』という無料のペイントソフトを数回使ったことがあり、デジタルのイラストは線画レイヤー、塗りレイヤーなど何層ものレイヤーに分けて描くのが良いという事は知っていました。
しかし、実際にレイヤー分けして描いてみてもうまく描けない…、そもそも正しい塗り方がわからない…というくらいレベルの低い初心者でした。
そこで、クリスタの機能も勉強でき、更にはプロの絵師さんの塗り方がわかる初心者向けの本はないかと、ネットで探してみたところ『デジタルイラストの「塗り」事典 CLIP STUDIO PAINT PROで描く! 多彩な描画のテクニック56
とても気になったので実際に購入してみたら、これがすごく参考になり塗りが一気に上達しました!
購入して数カ月後に描いたデジタルイラスト


本を買ってすぐには上手く塗れなくても、数ヶ月かけてじっくりと練習していった結果、こんな感じのイラストが描けました!



初心者にしては頑張ったと思います!
この絵は『塗り事典』を片手に、本とにらみ合いっこしながら1カ月かけて塗りました。
すごく長く大変な1カ月間でしたが、この絵をきっかけに塗り方の知識が身について更に上達していきました。
初心者だった私も現在では以下のような記事がかけるくらいレベルアップしました。


本から学んで実際に使用した技法



先ほど紹介した椿と女の子のイラストは以下の技法を取り入れて描いています
すべて塗り事典から学んだ技術です。
実際に使った技法
- 水彩塗り
- 色トレス
- ぼかし
- オーバーレイ
- 発光
この他にもグロー効果やグリザイユ塗り、エフェクトなど様々な技法が学べます。
本で学んだクリスタの基礎操作
- ラスターレイヤーとベクターレイヤーの違い
- レイヤー構成
- クリッピング(マスク)
- 選択範囲の方法
- 色調補正の使い方
- 透け感、不透明度のコントロール
- ブラシの設定方法
- 水彩境界線のつけ方
- テクスチャ
- 素材の登録方法
上記の基本操作は毎回イラストを描く時にほぼ全て使用しています。



特にラスターレイヤーとベクターレイヤーの違いが学べたのがすごく良かった!
あと選択範囲や色調補正などもかなり使うので早めに覚えた方がいいです。
テクスチャのつけ方とかもすごく勉強になりました。テクスチャひとつで絵の雰囲気がガラリと変わるので、塗りがとっても楽しくなりました。
私と同じように、クリスタの操作も塗り方もわからない超初心者さんにとても親切な本です。
機械音痴の私でも、何度も繰り返し練習した結果、今では本を開かなくても絵が描けるようになりました。
【デジタルイラストの「塗り」事典 CLIP STUDIO PAINT PROで描く! 多彩な描画のテクニック56
デジタルイラストの「塗り」事典ってどんな本?


こちらの本はクリップスタジオペイントを使用して、プロの方たちの塗り方を特集しているメイキング本です。
プロのテクニックが学べる他、クリップスタジオペイントの基本的な機能も紹介されているので完全初心者向けの本です。
学べる塗り方
- アニメ塗り
- ブラシ塗り
- 水彩塗り
- 厚塗り
- ギャルゲ塗り(グリザイユ塗り)
- アナログ風の塗り方
- 発光塗り
- 和風塗り(テクスチャの使用方法)
アニメ塗り、ブラシ塗り、水彩塗り、厚塗り、ギャルゲ塗りなど、11人のプロ絵師がクリスタの基本操作やテクニックを紹介していて、全ページ参考になりました。
こういう本って、素人っぽいあまり絵がうまくない人が何人か登場したりしますが、こちらの本は11人全員が本当に絵が上手くてどれも真似したくなります!
『塗り事典』というタイトルに相応しく、何度も見返して技を学べる、優れた技法書だと思います。
素人の私がこの本で初めて知った技&機能7つ
それでは本当に素人だった私がこの本をキッカケに知った、便利だと思った技や機能を7つご紹介します。
初心者の頃に知って良かった機能です。
中級者以上の難しい技は今回省いています。
1,ガウスぼかしで背景をぼかす


私はデジ絵初心者なので背景をぼかすという技を、この本ではじめて知りました。
私はてっきり背景がぼけている風に筆で塗っていると思っていたんです。でも実は違っていて、ぼかしたい場所を『ガウスぼかし』という機能でぼかしていたんです!
しっかり描き込んだ背景も、ガウスぼかしというレイヤーをつけることでボケを演出できるんです。デジタルってすごい!
2, 塗り残しを簡単に塗れる


下塗りするとき、バケツ機能を使ってパーツごとに色を塗り分けていくと思いますが、その時、塗り残しが結構あるんです。
しかもとても小さくて塗り残しを見逃してしまっていることもあり、その塗り残した所をひとつひとつ筆で塗りつぶしていくのがすごく面倒…と言うか、かなりストレスでした。


けれど『塗り残し部分に塗る』と言うツールを使って、塗り残し範囲をペンでなぞると、一気に塗り潰せるんです!
なんでこんな便利なツールに今まで気が付かなかったんだろう!


この本で『塗り残し部分に塗る』という機能がある事をはじめて知り、大変作業効率が良くなりました。
こういった初心者が見落としがちな便利な基本操作もちゃんと紹介してくれています。
3, グロウ効果が学べる



この本ではじめて、グロウ効果と言う言葉を知りました
初心者すぎてグロウ効果ってなんだよってくらい、ちんぷんかんぷんな私でした。
グロウ効果とは物体が発光しているように見せるデジタルイラストの技法なんです。
これは中級者以上の高レベルな技なのですが、初心者にも分かりやすいように丁寧に教えてくれています。
これを覚えておくことで、一気にイラストが映えます!
4, マスクの存在に気が付けた
マスク機能をつかえば、マスクした範囲だけに色を塗れるという機能があることをこの本ではじめて知りました(笑)
マスクを屈指すれば作業効率がかなり上がり、塗りが楽しくなります。
本書では『クリッピング』でマスクする方法と、『選択範囲』でマスクする方法などが学べます。
5, 色トレスというすごい技を発見


デジタル中級者以上の方なら全員知っているであろう色トレス。
塗りと線画を馴染ませる神技!
初心者だった私は色トレスと言う技をこの本をキッカケに知ることができました。
色トレスとの出会いはかなり衝撃で、線画と塗りの色をなじませるだけでここまで絵が魅力的になるのかと感動しました。



私にとって今では色トレスは欠かせない技法の1つになりました
この本を買わなければもしかしたら一生気づかなかったかもしれないので、本当に知れて良かったです。
6, テクスチャを取り込む


そもそもテクスチャの意味すらも分からないほどド素人だったわたし。
テクスチャは用紙に質感を与える素材だと知ると、デジタルでもアナログ風のイラストが描けるようになり表現の幅が一気に広がりました。
上記のイラストはテクスチャをかける前とかけた後の比較になります。



布地のテクスチャをかけたらアナログ風のイラストになりました
イラストに水彩紙の素材感をつけたり、布や和紙などの質感をつけることでイラストがすごいオシャレになったり、カッコ良くなったりします。


デジタルでアナログ風のイラストを描きたい時は、スケッチブックのような凸凹した紙質のテクスチャをつけるとアナログ感が増します。
またモチーフ1つ1つに違うテクスチャをかけることもできます。
本書では和風塗りの『阿桜』さんがテクスチャの使い方を丁寧に教えてくれています。
7, オリジナルブラシが作れる


クリスタで自分好みのブラシ(ペン)をカスタマイズできます。
しかし中々カスタマイズする方法を紹介している技法書はありません。



本書ではしっかりとその方法が詳しく載っていて大変参考になりました
最初の頃は無料で配布されている筆を使っていましたが、最近は自分で筆を作って楽しんでいます。
作った筆はクリスタなどで配布することも可能ですよ。
この他にも色々な技が載っている
実際に私がすごく参考になったのは上記7点ですが、他にもグリザイユ画法についてや、モチーフを効果的に発光させる技、選択範囲の使い方など沢山情報が詰まっています。
私のように初心者すぎて何も分からない様な人にとっては、目から鱗な技が沢山学べます。
個人的に参考になった絵師さん


この本には11人のプロ絵師様が塗りをメイキングしています。
実際にマネしてみて個人的に参考になった絵師さんを4人ご紹介します。
アニメ塗り・こいつ様
アニメ塗りって簡単そうに見えて意外と難しい。メリハリのある塗りなので陰影を誤魔化せない印象があります。
こいつ様のメイキングではどこに影をつけて、どのようにハイライトを入れるのかなど細かく解説されています。
個人的に役立ったのが、多少嘘でもディテールアップのために入らない所にハイライトを入れてもOKということ。
ここに影が落ちて、ここのハイライトが入って…と固定概念に捕らわれて塗りが単調になったり、どこに影が入るかわからなくて塗りが進まなかったりしたことはありませんか?
私はよくあります。
けど、こいつ様のおかげで絵の表現は自由でいいんだ、多少は嘘をついても良いんだと気持ちが楽になりました。
ブラシ塗り・東雲ハル様
ぼかしやグラデーションを活用したやわらかいタッチのイラストをメイキングされています。
個人的に1番しっくりくる塗りで、このブラシ塗りのおかげで下手だった私のイラストがかなりいい感じになりました。
特に陰影のつけ方と透明感の演出がとても参考になりました!
メイキング通りに塗り進めていくと東雲ハル様のようなふんわりした感じのイラストが本当に描けます。
透明水彩塗り・おぎのひとし
一見透明水彩絵具で描いたかのようなアナログ風なイラストがとても魅力的なおぎのひとし様のメイキングも参考になりました。
最初はうまくマネできなくて苦戦しましたが、次第にコツをつかんで水彩風のイラストを描けるようになりました。
アナログでは絶対に使えない『発光モード』を利用できることもデジタル水彩のメリットだと紹介されています。
和風塗り・阿桜



テクスチャを多用した和風なイラストのメイキングで大変参考になりました
阿桜さんが紹介している技を利用して、私もモチーフ一つ一つに違うテクスチャをつけて、デザイン風のイラストも楽しめるようになりました。
たとえば、洋服にはリネン生地のテクスチャをクリッピングで貼り付け、髪の毛には毛糸のテクスチャ、素肌には画用紙のテクスチャなど、パーツごとにテクスチャを貼りつけることができるのでとても面白いです。
この技法を活用すれば、背景や文字だけに質感を与えたりとイラストがグッとプロっぽくなります。
デジタルデビューした人やクリスタ初心者さんにおすすめ
【デジタルイラストの「塗り」事典 CLIP STUDIO PAINT PROで描く! 多彩な描画のテクニック56



正直、この一冊ではプロのような塗りを表現するのは難しいです
けれども、初心者にも分かりやすいよに、クリスタの基本操作や塗り方が丁寧に解説されているので初めての塗り本におすすめです。
こんな方におすすめ
- クリップスタジオペイントの基本操作と便利な機能が知りたい
- 初心者にもわかりやすいメイキング本がほしい
- プロの技や塗る工程が知りたい
- 一冊で色々な塗りや技法を学びたい
- もっと塗りを進化させたい
- もっと作業効率を上げたい
この技法書のおかげで私はクリスタの便利な操作をいくつか知ることができ、かなり作業効率がアップしました。
つまり時短に繋がったんです。
最初は覚えるまで大変でしたが、今ではもうサクサクと塗ることができ改めて、『クリスタ買って良かったな』『この塗り事典買って正解だったな』って思いました。
デジタルイラストの「塗り」事典シリーズ
初心者さんはこの1冊で十分レベルアップできます。
クリスタの基本操作、便利な機能を覚えつつ、プロ絵師の技も学べる良本。
男性キャラに特化した塗り事典。
「アニメ塗り」「水彩塗り」「厚塗り」などが学べます。
メイキングで登場したプロ絵師の線画と完成イラストのCLIPファイルをまるごとダウンロードできるとってもお得な本。
CLIP STUDIO PAINT PROでのエフェクトの表現方法に特化した塗り事典。
火・煙・水・風・雷・光など多数の定番エフェクトの描き方を紹介しているので、この本をプラスで購入すればさらに表現の幅が広がります。
合わせて買いたい良本



こちらは中級者向けの本です
初心者向けの塗り事典で一通り学んだあと、更にレベルアップしたい方におすすめです。
すごく人気の本なのでぜひチェックしてみてください。
独学ならパルミーもおすすめ!


もし独学で誰にも相談できず、どうしてもわからない所がある場合はお絵かき講座のパルミーがおすすめです。
パルミーは実力のあるプロのイラストレーターさんや漫画家さんを講師として招き、動画で丁寧にプロの技を学べるオンラインお絵かき講座サイトです。



有料と無料があり、どちらも大変参考になります
かく言う私もパルミーの無料講座には大変お世話になりました。無料講座だけでも結構上達できるのでぜひサイトを訪れてみてください。
まとめ



初心者の私は今回紹介した塗り事典でかなりデジタルイラストが上達しました
それプラス『CLIP STUDIO PAINT PRO
ただこの塗り事典でだけでプロのような塗りはできないので、慣れてきたらステップアップするためにも他のメイキング本を追加で購入することをおすすめします。
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それではまた次回\(^o^)/