【2025年版】絵の上達に本当に役立った参考書13選

服のシワの描き方 やさしく学ぶ「6つのひだ」を解説【モルフォ参考】

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絵を描き始めて8年目のある日。
私は服のシワがどうしても上手く描けず悩んでいました。

尊敬しているイラストレーターさんの洋服の描き方を研究したり、実写モデルさんの着こなしをクロッキーしてみたり。自分なりに努力してみても、どうしてもシワを自分の絵で綺麗に表現できず悩んでいたんです。

このままじゃダメだ!ちゃんと服のシワについて学ぼう!って思ってAmazonで色々とイラストの参考書を探してみたところ、すごく惹かれる表紙とタイトルの本を発見しました。

それが、『モルフォ人体デッサン 服のシワを描く』でした。

最初は「モルフォ?人の名前?でもめっちゃ私好みの表紙!」って思って、そちらを即注文。

いざ自宅に届いて本を開いてみたら、そこはもう目から鱗のシワを描く表現がぎゅぎゅぎゅっと詰まったお宝箱みたいな本でした。

やっぱりプロは見る視点が素人と違うんだなって。こういう本からプロの知識をいただくことって本当に大切だなと実感。

この本に出会ったおかげでシワを描くことの苦手意識が少しずつ消えて、今は服のシワを描くのが大好きになりました!

そこで今回は、このモルフォ人体デッサンの『服のシワを描く』で私が学んだシワを描くコツを6つ紹介していきます!服のシワ描くのむずかしいと感じている方の、ちょっとしたヒントになれたらうれしいです。

もくじ

モルフォ人体デッサン服のシワを描く

こちらがモルフォ人体デッサン『服のシワを描く』の表紙です。もう線が洗練されていてめっちゃカッコいい!

そもそもモルフォってなんぞやって感じですが、

「モルフォ」とは、フランスの画家ミシェル・ローリックによる人体デッサン本のシリーズ名です。

決して人の名前ではありません^^
初めて聞くと人の名前に思いませんか? ルーミスとかジャックハム的な。てっきりモルフォさんという人が描いた本だと思ったら違った。シリーズ名でした。

そしてこのモルフォシリーズの特徴は、とにかく線が洗練されて美しいところ!
線がめっちゃシンプルで図解中心なので、とにかくわかりやすい!取り入れやすい!模写しやすいの3拍子!!

こういうデッサン本って初心者が模写するにはちょっと気合を入れないといけない時があるのですが、この本は線がシンプルだからすごく模写しやすいし、シワの流れがわかりやすいんです。

そして内容も充実していて、私が知りたかったシワの構造がこの1冊に全部ギュッと詰まっていて、今では私の宝物のような本。

私が独学で黙々とシワを研究しているだけでは気がつけなかったシワの構造を大きく6つに分けて、さらに色んな場面やポーズでどのようにそれらのシワが入るのかが淡々と、けどわかりやすく解説されているんです。

しかもこちらの本、なんとお値段たったの1,430円。

安すぎる!こんなに安いのにプロの先生に習わないと気がつけないことが学べるなんて!嬉しすぎて1週間も枕元に本を置いてニコニコしてた!(←実話です)

興奮しすぎて無駄話がやや多くなってしまいましたが、これからこの本で学べる6つのシワ(モルフォではひだと呼んでいます)をイラスト付きで紹介していきます。

モルフォ式 シワを描くコツ6選

ひだ理論をマスターして衣服の自然な収縮を描く

衣服のシワにはいくつかの決まったパターンがあります。
そのパターンを今回6つピックアップして紹介していきます。

今回紹介するシワを描くコツ6選

  • ぶら下がりひだ
  • 緊張ひだ
  • 屈曲ひだ
  • 密着ひだ
  • 落下ひだ
  • 縫い目ひだ

この6つのひだを覚えるとシワがイメージしやすくなります!

6つってちょっと多く感じましたか?
けどこの6つを基本パターンとして暗記しちゃえば、シワがどのように入るのか、ある程度想像できるようになってきます。

衣服のシワにはその人物の体格やポーズによってさまざまに変化しますが、その基本、ベースにあるのが上記6つのひだになります。そうキーワードは『ひだ』です

モルフォでは「シワ」のことを「ひだ」と呼んでいます。なので私も今回ひだと呼んで話をしていきますね!

本の表紙にも『ひだ理論をマスターして衣服の自然な収縮を描く』と書かれています。

この6つのひだを覚え、それを繰り返し練習することでシワの理解が進み少しずつ上達していけます。

それではこの6つのひだの特徴について解説していきます。

1,ぶら下がりひだ

ぶら下がりひだ
※画像はタップすると拡大します

まずは定番のぶら下がりひだ。

こちらは他の方の講座でもよく見るシワの1つかと思います。

布を両端でつまむと重力で布がぶら下がったようにひだができます。例えば、両腕を上げたときによく見られます。

私の解釈

布は高い所からぶら下がるって覚えるとイメージしやすいです。

2,緊張ひだ

緊張ひだ

円柱に布を巻いて引っ張ると緊張点に向かってひだが集合します。また下の方にはヒラヒラとした三角面が現れます。この三角面が大変重要になります。

個人的には、

・緊張点
・三角面

この2つのポイントを常に意識するとシワが描きやすいです。

私の解釈

とにもかくにも運動方向へシワが向かうイメージです。腕を上げたら上げた腕の方にシワが入る。足を曲げたら曲げたところに向かってシワが入る。常に緊張点がどこなのかを考えるとシワを入れやすいです。

3,屈曲ひだ

屈曲ひだ

次は円柱を洋服の袖のような布の中に入れて折り曲げると、折ったところが緊張点となり『ひだ』が緊張点へと向かいます。

ここでもヒラヒラとした三角形の面が現れます。

こうしたひだはズボンの裾や袖でよく見かけますよね。

私の解釈

曲げたところが緊張点となる。と、そう覚えちゃえばいいのです^^
そしてその緊張点に向かってシワが入る。シンプルでわかりやすい考え方です。

4,密着ひだ

密着ひだ

『密着ひだ』はタイトスカートを想像するとわかりやすいと思います。

タイトスカートをはくと布が左右に引っ張られるようなひだが入ります。これはそれぞれをつなぐ緊張が左右から生じているのでこのようなひだが入ります。

私の解釈

密着ひだは直線的に左右に線を入れることを意識すると良いかも。リアルだともっとたくさんひだがありますが、絵柄に合わせてひだの量を減らすとゴチャゴチャせずに描けます。

5,落下ひだ

落下ひだ

落下ひだは重力で布がつぶれアコーディオン状のひだが現れます。

例えば、ズボンの裾部分に布が何層にも重なってできるシワや、オーバーサイズの洋服の袖なんかにも現れます。

この落下ひだはやわらかい布や厚みのある布で折れ方に差があります。どの素材のひだもズレて段状になった『はちの巣構造』になる傾向が見られます。

私の解釈

ひだは一番高い所から落下します。腰を傾げたら、腰の高い方(緊張点)から下へ流れ落ちます。生地の素材によって折れ方が違ってくるので、しっかり資料を見て描くことをおすすめします。

6,縫い目ひだ

縫い目ひだ

縫い目はひずみを生じさせて緊張点になることがあります。つまり、縫い目に向かってひだができるということです。

特にわきの下の縫い目に、ひだの集合点が生じることが多いです

私はこの本に出会うまで縫い目に向かってシワができることに気がつけなかったのでもう目から鱗でした。縫い目に向かってシワか入ることを意識してから衣服のシワが以前よりも描きやすくなりました。

私の解釈

縫い目が緊張点となることもある。ただそう頭の片隅にでも覚えておくだけでOKです^^
そして普段から衣服を描く時、縫い目ができる場所も意識すると良いかも。でもそれは中級者になってからでも遅くはないので、焦らず、ゆっくり一緒に覚えていきましょ\(^o^)/
(実は私もまだまだ勉強中の身なのです)

大切なのは服のひだが持つ高い表現力

以上6つが衣服のシワを描くために知っておくと便利なひだの特徴です。

上記のことから『ひだ』『緊張点』『三角面』のこの3つのキーワードが重要だということが伝われば幸いです。

私は特に『緊張点』を意識していて、どこに緊張点があるのかを想像したり、資料を見て探したりするクセがつきました。緊張点さえ見つけちゃえば布がどこへ引っ張られ、どう落下するのか想像しやすいです。

【補足】縫い目ひだは私の解釈による追加です

本書では、

・ぶら下がりひだ
・緊張ひだ
・屈曲ひだ
・密着ひだ
・落下ひだ

この5つのひだのパターンが基本とされています。

私はファッションイラストを描くのが好きなので、服の縫い目が緊張点になることを知ってから、シワを入れる時のヒントにすごく役立っています。

なので今回6つめのひだとして、私の解釈のもと、勝手に入れさせていただきました~。

初心者さんは最初の5つのひだを基本として自分の絵柄に取り入れてみて、もう少しリアルに表現したくなったら、私が追加した『縫い目ひだ』も意識してみるのも良いかも。

本書ではさまざまな作例が紹介されている

今回紹介した6つのひだがどんな時に入るのか、どんなポーズをするとどんなひだが現れるのか、多くの作例とわかりやすい解説で紹介されています。

例えば

  • 三角筋のところでひだが止まる
  • 胸から衣服がぶらさがる
  • 親指の方へひだが巻き付く

などなど、さらに細かいひだのパターンをこれ1冊で学べてしまいます。

ただ少し困ったポイントもありまして、解説に出てくる言葉がいくつか難しかったりします。

こちらも例を出しますと、

・シェーマ(-輪郭のこと)
・腋窩(えきわ-わきの下のこと)
・収斂(しゅうれん-縮むこと)

など高卒の私には難しくて聞いたこともない言葉がほんの少しですがあって、そこがちょっと困ったポイントでした。

けど、それ以外は特に不満点はなくて、この1冊に出会わなければずっとシワを複雑なもとのしてとらえ続けていたと思うので出会えたことに大変感謝しています。

本書に登場するデッサンがとってもシンプルでわかりやすくてキャラクターイラストへの応用もできるのでとってもおすすめです。

正確なデッサンよりも、わたしが大切にしていること

私はこのモルフォの『服のシワを描く』で少しずつではありますが、シワをそれっぽく描けるようになってきました。けどシワは複雑で難しいので、今も悩みながら『ここが緊張点だから、こんな感じかな……』とイメージで描いたり、しっかり資料を見て、それを参考に自分の絵柄に落とし込んでいます。

ただし、私はそれらをすべて無視して『動詞』を最優先にシワを描くことも大切にしています。

これはジェスチャードローイングの『シワは動詞を描くツール』という考え方です。つまり、シワは動きと連動するんです。

正しいデッサンも大切ですが、私はやっぱり絵的に映えるように描きたいので、動きを表現するために時として誇張したシワ(嘘のシワ)も描きます。それは動き(感情)を優先的に見せたい時に描きます。

なので、シワを正しく描かなきゃと神経質にならなくても良いんじゃないかなって思います。アートは自由。嘘は芸術のはじまり。正しいデッサンは基礎として大切ですが、それにしばられて躍動感のない絵にならないように私は『動詞』を1番強く意識してシワを描いています^^

ジェスドロについては、以下の記事で詳しく解説しています。

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モルフォ的なシワの考え方を自分の絵柄に取り入れる

今回私のイラストでモルフォの『服のシワを描く』の6つのひだを紹介しましたが、あれは私なりの解釈が含まれていますので、正しいデッサンを学びたい方はぜひモルフォの本を読んで、自分の絵柄に落とし込んでみてください。

私はシンプルな線が好きなので、シワも必要最低限にしていますが、リアル系の絵柄の方はもっと忠実にシワを入れてみても全然大丈夫です。

先ほども言ったように、アートは自由なので、モルフォで学んだことを自分の絵として自由に表現してみてください。

私も未だに「ああああああああああ!シワ!難しいいぃぃぃぃぃぃいいい!!!!」って頭抱えることよくあります。

人間なので、失敗も良くします。けど、失敗からたくさん学ぶこともできます。

いつか私もカッコいい服のシワを描けるようになりたいので、お互い自分のペースで少しずつステップアップしていきましょう\(^o^)/

今回資料作りに参考にしたポーズ集たち

最後に、今回6つのひだを紹介するイラストを描いた時に参考にさせていただいたポーズ集を2冊紹介します。

今回1番参考にしたポーズ集

このポーズ集がなければ今回この記事を書くことができなかったので本当に助かりました!

衣服を着て様々なポーズをしてくれているのですが、その衣服もダボダボしておらず、身体のライン(素体)をイメージしやすくて、本当にいつも参考になっています!こういうポーズ集本当に助かるので、もっと増えてほしい。

縫い目ひだで参考にした本

今回縫い目ひだの資料探しにすごく苦戦してしまって、どうしようどうしよう……ここまでイラスト描いて最後の最後でボツになっちゃうかも、なんて不安になっていましたが、イラスト1年目だか2年目の頃に買ったこちらの参考書が押し入れから出てきてくれて、ちょうど良い感じのポーズがあったので参考にさせていただきました。

この参考書には制服を着た男女のポーズがたくさん収録されているので、制服のデッサンがしたい方にもおすすめです。

ちなみに、私が初心者の頃愛用していた参考書は以下にてすべてまとめて紹介しています。

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まとめ:6つのひだでシワがイメージしやすくなる

  • ぶら下がりひだ
  • 緊張ひだ
  • 屈曲ひだ
  • 密着ひだ
  • 落下ひだ
  • 縫い目ひだ

以上6つのひだを少しずつ覚えていくと、資料を見なくてもあるていどイメージできると思います。もちろん!資料を見て描くのが1番です!!

でも、自分が描きたいポーズの資料が毎回ぴったり見つかるとは限りませんよね。似たポーズの資料を複数あつめて、それを頭の中で変換して自分の絵柄に落とし込んでいく。

その時に、この6つのひだを思い出してみると、以前よりもシワを描きやすくなったと私は感じています。

私のつたない文章とイラストでしたが、モルフォ人体デッサンの魅力が少しでも伝われば幸いです。

それでは、また次回\(^o^)/

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