
こんにちは、くうこです
先日文房具屋さんで偶然見つけたエルバンの【アンカーブラウン】というインクの色がとても可愛すぎたので、万年筆とインクを衝動買いしてしまいました。
せっかくなので今回はその万年筆とインクでイラストを描いてみようと思います。
実はコピックの線画に使えたらいいなと思って万年筆を購入しました。
万年筆と言ったら字を書くペンですが、インクの色が豊富な上にとってもお洒落でカワイイので、イラストの線画に使えたら面白そうですよね。
ではさっそく挑戦してみたいと思います。
万年筆でイラストや線画が描けるのか検証





今回使用したのはエルバンの万年筆とインクです
インクは『アンカーブラウン』と言う赤茶色を購入しました。
今回検証してみたこと
- 書き味、絵も描けるのか
- 紙の裏うつりはあるのか
- 耐水性の有無
- コピックの線画に使えるか
- 万年筆とミリペンの線の太さを比較
万年筆の使い方や特徴、コンバーターにインクを入れる方法などはこちらの【エルバン・インク|初心者でもわかりやすいコンバーター式万年筆の使い方】で詳しく解説しています。


エルバン・トラディショナルインクを使用


エルバンは1670年(ルイ14世在位時代)にパリで生まれた、シーリングワックスとインクの老舗ブランドです。
今回使用するのはエルバンの【トラディショナル インク
アンカーブラウンってどんな色?
エルバンのアンカーブラウンは赤味を帯びた茶色です。
赤レンガのような雰囲気もあって可愛いです。


キレイな色で大変気に入ってます^^
アンカーブラウンのカラーコンセプト


エルバンの全30色のインクには一つ一つ意味や物語があります。
例えば私が購入したアンカーブラウンは『船が長期で停泊した際に、アンカー(錨)に付くサビの色をイメージ』とのこと。
つまりアンカーブラウンは錨が錆びた色ってことなんです。



言われてみると確かに鉄が錆びた色にそっくりです!
文字と簡単なイラストを試し書き


今回は100均(ダイソー)のマルマンスケッチブックにらくがきしてみました。
万年筆を使うのは今回が初めてなのですが、書き味はとてもなめらかで、力を入れなくてもさらさらとキレイにインクが出てきて楽しかったです。



ただ書いている途中でインクが出てこないことが時々ありました
インクフローが追いついて来ないのは気になるところです。
万年筆とGペンの違い


万年筆とGペンはまったくの別ものです。
万年筆は力を加えなくても一定量のインクがサラサラと出てきます。線の太さも均一です。
一方のGペンは、力加減により線に強弱をつけることができます。
なので万年筆をGペンとして使うのは不可能です。
文字や線を一定の太さで書ける点はボールペンやミリペンと似ています。
万年筆とGペンの違い
- 万年筆…力を入れなくてもサラサラと一定量のインクが出る。線に強弱はつけにくい。
- Gペン…力加減により線に強弱を持たせることができる。慣れるまでが大変。
Gペンに苦手意識がある私でも万年筆は使いこなせた



私はGペンに対して苦手意識がありました
中学生だった頃、私は漫画家に憧れてGペン、丸ペン、カブラペンを何度か使用したことがあります。
しかしそのカリカリと紙に引っかかる感じや、意図せず線が太くなったり、インクがドバっと落ちてきたりと上手く使いこなせずに挫折しました。
それ以来つけペンというものに苦手意識がありずっと敬遠していました。
万年筆とGペンは全くの別物


万年筆には昔から憧れはありましたがペン先がGペンに似ていることから、きっと私には到底扱える代物ではないと勝手に思い込んでいました。



けど、万年筆とGペンはまったくの別物でした!
確かに見た目は似ていますが、万年筆は力を入れなくてもさらさらと一定量のインクが出てきてくれるので、線が急に細くなったり、太くなったりしません。
ボールペンとつけペンの良いとこ取りした感じで初めての方にもすごく扱いやすいです。
インクの量が一定を保つので、Gペンのように強弱をつけた線を描きたい方にはおすすめできませんが、普段からイラストをミリペンで描いている方には良いかもしれません。
エルバンの万年筆とインクで絵が描けるのか検証



それでは万年筆でイラストが描けるのかを検証していきたいと思います
インクの裏移りについて検証


今回はコピー用紙、ロディアのメモ用紙、マルマンのスケッチブックでインクの裏移りはあるのかを、それぞれ検証してみました。
コピー用紙


コピー用紙の裏からしっかりと色、文字が見えます。
特に色を濃く重ねたりんごがはっきりと見えます。
ただ、下の紙には影響はないので、下敷きなどは必要ありません。
ロディア


ロディアメモ帳でも裏移りがあるのか試してみたところ、微かに見えますが特に問題はないと思います。
この程度なら裏にもメモを取れます。
スケッチブック・水彩紙


スケッチブック及び水彩紙などの厚口の紙にはまったく裏移りしませんでした。
耐水性はある?


実際に水筆でインクの上をなでてみました。
軽くなでているだけなのですが、どんどん水に溶けだして滲みが広がっていきます。


耐水性ではないので水彩の線画には不向きかもしれません。
ただ、私はこの水に溶ける感じが好きであえて水彩の線画にも使っています。
水彩作家さんで万年筆のインクで線画を描いて、線画を溶かすように水彩絵具で着彩している方もいらっしゃいます。
耐水性の万年筆インクもあるよ
今回使用したエルバンのインクは染料インクなので水に溶けましたが、顔料インクの場合は耐水性があるのでイラストの線画にもおすすめです。
コピックの線画に使える?滲まない?


コピックの0番(カラーレスブレンダー)で線の上をグリグリと何往復もし、インクを染み込ませましたが、まったくにじみません。


コピックの色をたくさん重ねても、どんなに筆でゴシゴシ擦ってもまったく滲みませんでした。
これは驚きです!



コピックの線画には使えそうです!
エルバンのペン先Mサイズってどのくらいの太さ?


今回私が購入したエルバンの万年筆は、ニブのサイズがM(ミディアム)です。
実際にどのくらい太いのか、手持ちのミリペンと線の太さを比較してみました。


上から、
- staedtler pigment liner
- サクラクレパス ピグマ
- KOKUYO DRAWING PEN
- エルバン万年筆M(ミディアム)
の順に線を引きました。
比較してみると【KOKUYO DRAWING PEN】の0.5ミリに近い太さに思えます。
実際にイラストを描いてみると、ミリペンのようにサラサラ描けますが、レースなどの細かい描写には厳しかったです。


万年筆で線画を描いてコピックで塗ってみた





万年筆で絵を描くの楽しかったです!
いろいろ検証してみましたが、私はこれからしばらくの間、コピックで彩色する際はエルバンのインク及び万年筆で線画を描いていきたいと思います。
ただし、以下の点に注意しないといけません。
こんなところがデメリットかも
- 細い線が描けないので細部の描写が厳しい
- 線に強弱をつけにくい
- 紙によってインクが滲むことがある
- インクフローが追いつかず効率よく描けない
万年筆で絵を描くことはできますが、Gペンではないので漫画のような強弱のついた線は描けないし、ペン先が太いので細部の描写が難しいです。
また、万年筆よりもGペンや丸ペンなどの、いわゆるつけペンタイプにドローイング用のインクでペン入れするほうが良い場合もあります。
私は万年筆と言うか、万年筆インクで絵を描くのが気に入ったのでこれからも愛用していきますが、イラストや漫画にはつけペンタイプの方が表現の幅が圧倒的に広いのでそちらもおすすめです。
イラストにおすすめのつけペン
こちらは私がイラストを本格的にはじめた時に購入した『DELETER お試しペンセット』です。
- フリーペン軸 1本
- 丸ペン/Gペン/サジペン 各1本
- 原稿用紙ハガキサイズ 3枚
これらが全てセットになっているので、ちょっとつけペンを試してみたい方におすすめです。
低価格で3つのペンを試せるのでとってもお買い得。
こちらの【初心者におすすめGペン、丸ペン、サジペンお試しセットがすごい】で詳しくレビューしています。


お絵かき用にガラスペンも購入


万年筆用のインクで絵を描くのが大好きになってしまい、その後、佐瀬工業所さんのガラスペンを購入しました!
また【文具館コバヤシ】さんの静岡インクも大人買いしてきました。



完全に万年筆インクにハマってしまいました
インク沼にハマって一片の悔いなし!毎日が楽しいです♪
ガラスペンのレビューはこちら


まとめ
今回はエルバンのMサイズの万年筆を使用したので細かい描写は難しかったですが、細字のニブだと万年筆でも細かい描写が可能です。
実は万年筆インクに完全に魅了されてしまい『くうこのインク帳』と言う文房具ブログも立ち上げました。
万年筆やインク、そしてガラスペンにご興味のある方はぜひ文房具ブログにも遊びにきてください。
くうこのインク帳ブログはこちら
これからガラスペンと万年筆インクでたくさん絵を描いていけたら良いなって思っています。
それではまた次回\(^o^)/