
透明水彩絵具の魅力にどっぷりハマってしまい、今では『クサカベ』『ウィンザー&ニュートン』『シュミンケホラダム』など様々なメーカーの透明水彩を買いあさっています。
そんな私が、本当に初心者さんにおすすめの透明水彩絵具を3つ厳選してご紹介!
初心者さんにおすすめな透明水彩絵の具はこの3つです。
- ホルベイン透明水彩絵具
- W&Nプロフェッショナル・ウォーターカラー
- W&Nコットマン・ウォーターカラー
この3種類の内どれかを買っておけば、まず失敗しません。
透明水彩をはじめたいけど、どのメーカーを買えばいいかわからない。
初心者にも扱いやすい絵の具が知りたい。
本当に右も左もわからない初心者さんにこそおすすめな透明水彩絵具を厳選して3つ紹介します。
初心者さんに本当におすすめな透明水彩絵具3選

学童用の絵の具(厳密には透明水彩ではない)や上級者向けの絵の具などがごちゃ混ぜに紹介されていてすごく気になってしまいました。
これだと初心者さんがどれを買えば良いのか迷ってしまうのではないか…。
そこで今回、完全初心者さん向けに本当におすすめな透明水彩絵具を3つ厳選して紹介します!
まずはこの3つの中から選び、透明水彩に慣れてきたら違うメーカーのものを少しずつ集める感じで良いと思います。
失敗しないための選び方
絵の具をご紹介する前に、はじめての透明水彩絵具選びで失敗しないためのポイントや注意点などを簡単に解説します。
不要な方は読み飛ばしちゃってOKです。
12色セットと18色セットどちらがおすすめ?

理由は2つあります。
- なるべく混色しなくてすむ
- 12色セットは白と黒を抜いたら実質10色と少ない

【1】なるべく混色しなくてすむ
透明水彩絵具は混色すればするほどどんどん色が濁ってしまう性質があります。
初心者さんはこの混色が難しくて挫折してしまう方もいます。

そこで、なるべく混色しなくても済むように18色以上の色数が豊富なセットを選ぶと初心者さんでも透明感を生かした水彩画を描けるようになります。
【2】12色セットは白と黒を抜いたら実質10色と少ない
透明水彩絵具の12色セットにはほぼ必ず『チャイニーズホワイト』と『アイボリーブラック』が入っています。
つまり、12色セットは白と黒を抜いたら10色しかないんです。
いくら混色できるとは言え、色味がワンパターンになってしまったり、表現の幅に制限がかかってしまいます。
やっぱり自由に楽しく水彩画を楽しみたいじゃないですか。
18色セットだと色数が増え、格段に表現の幅が広がるので描いていて楽しいです。

チューブタイプと固形タイプどちらがいい?

好きな方を選んでください。
そう言ってしまうと元も子もないのでそれぞれの特徴をご紹介します。
チューブタイプの特徴と使い方
パレットに絵の具を絞り出した後、いったん固めてから使用します。
透明水彩絵具は何度でも水に溶かして使う事ができます。基本、パレットは水で洗ったりしません。
詳しくはこちらの【透明水彩パレットの作り方|絵具の配置方法や色見本の大切さ】で解説しています。
- パレットに出して一旦固めた後使用する
- 大きいキャンバスにも大胆な描写ができる
- 大量の絵の具で伸び伸びと絵が描ける
- チューブの中で絵具が固まってしまうリスクもある
固形タイプの特徴と使い方
水を含んだ筆で軽く撫でるだけで簡単に顔料が溶け出し、すぐに着彩が可能です。
チューブタイプも一旦固めてから使用するため、チューブタイプと固形タイプとで特に使い方に違いはありません。
- 水を含んだ筆で撫でると簡単に顔料が溶ける
- 小さいキャンバスやイラスト向き
- 携帯性に優れており野外スケッチに便利
- 使用していくと中央に穴があいていく
私が固形タイプからチューブタイプへ切り替えた理由
私は最初オシャレでコンパクトなハーフパンタイプの絵の具からはじめ、その数カ月後にチューブタイプの絵の具へと切り替えました。
その理由は2点。
- 大胆な描写ができなかった
- 使っていく内に穴があいていくのが苦手だった

ただ手軽さ、携帯のしやすさなどはやはり固形タイプが優れています。
これは完全に個人の好みやスタイルに左右されるので、自分がいいなと思った方を選ぶのが1番です^^
初心者さんにおすすめの透明水彩絵の具3選

- 発色の良さ、品質の高さ
- 入手しやすさ
- 価格
1、ホルベイン透明水彩絵具

画材屋さんにいけば必ず置いてあるメーカーなので手に入りやすく単品でも気軽に買えます。
また価格も1本あたり約200円とお手頃にもかかわらず、大変発色がよく絵の具の伸びもいいです。
小さなお子様からご年配の方までどんな方にも扱いやすい絵の具となっています。
日本の有名メーカーさんだけあって高品質&低価格を可能とし、初心者さんはもちろんプロの方からも高い支持を得ています。
ホルベイン透明水彩絵具の特徴
- 伸びがよく、幅広い色の変化を活用できる
- 極端に紙にしみ込まないので描きやすい
- 発色が美しい
- 透明度が高い
- 優れた耐光性
- 低価格&高品質
- 全108色と色数が豊富
多くの技法書でホルベインが使用されている
プロの方が実際にホルベイン透明水彩絵具18色セットなどを使用して技、描き方を紹介しているので、同じ絵具を使用することで真似しやすくまた理解がより深まりやすいです。
ホルベイン透明水彩絵具をメインで使用しているおすすめの技法書をいくつかご紹介します。
2、W&N プロフェッショナル・ウォーターカラー
しかし、最初から良いものを使用するのもおすすめです。
なぜなら、結局すぐにプロも使っている高品質な良い絵の具が欲しくなってしまうからです。
私も最初は初心者向けの絵の具を購入したのですが、すぐに透明水彩の魅力にハマってしまい、後日ちょっと値段が高いこちらのW&Nの絵の具を購入してしまいました。

1本あたり400円~750円とけっして安くはありませんが、その発色の鮮やかさ、美しさ、透明感が全然違ってきます。
W&Nプロフェッショナル・ウォーターカラーは英国王室御用達の最高級水彩絵具なので、これから本格的に透明水彩をはじめようと思っている方におすすめです。
クリアでにごりにくい単一顔料製法
1色の色を1種類の顔料で作る「単一顔料製法」にこだわっており、クリアな発色と濁りにくさが特徴。
約8割の色が単一顔料で構成されています。
混色しても濁りにくいので初心者さんにも扱いやすいです。
本当にクリアで素敵な色をしているので、1色1色こだわりぬいた最高水準の透明水彩絵具をぜひ試してみてほしいです!
W&N プロフェッショナルシリーズの特徴
- 英国王室御用達の最高級水彩絵具
- 約8割の色が単一顔料製法をもとに作られているので濁りにくい
- 最高級顔料を使用し、非常に発色が良く鮮やか
- 非常に高い透明度を持っている
- 優れた耐久性
- 全96色の内ほとんどの色が「専門家用堅牢色」としてランクされている
- 小さな画材屋さんも取り扱っている事が多く入手しやすい
個人的にW&Nの『ウィンザーレモン』の透明感と発色の良さ、鮮やかさには目を見張るものがあります。私の大好きな色の1つです。
3、W&N コットマン・ウォーターカラー

プロフェッショナルシリーズと比べ、1本200円と手頃な価格で使える、大変コスパの良い高品質な水彩絵具となっています。

プロフェッショナル・ウォーターカラーと併用して使えるので、まずはこちらのコットマンシリーズのセットを購入し、後日少しずつプロフェッショナルシリーズを単品で購入していくのもおすすめです。
W&Nコットマンシリーズの特徴
- 手頃な価格で透明水彩をはじめられる
- コスパが良いので継続しやすい
- 発色は鮮やかで透明度も高い
- 絵の具の伸びも良い
- 堅牢度が非常に高く、全40色が「専門家用堅牢度」のAAまたはAにランク
- プロフェッショナル・ウォーターカラーと混ぜることも可能
- プロフェッショナルシリーズと比べると発色が鮮やか
- 小さな画材屋さんでも取り扱っていることが多い
プロフェッショナルシリーズは落ち着いた色味が魅力的ですが、コットマンシリーズは鮮やかに発色します。
miyaさんとコラボしたコットマンセットが女性に人気


実は私が透明水彩をはじめようと思ったきっかけはmiyaさんの水彩イラストでした。
『私もmiyaさんみたいな素敵な水彩イラストが描きたい』と思った矢先、こちらのコラボセットが新発売されたんです。
コットマンシリーズを初めて使った時、その色の鮮やかさ、美しさに驚き、一瞬にして透明水彩絵具の魅力にハマってしまいました。
このセットをキッカケに様々なメーカーの絵の具を買いあさる日々が始まったんだと思うと、すごく感慨深いものがあります。
- W&N コットマンハーフパン12色水筆付き 1セット
- W&N ウォーターカラーマーカー ペールローズ 1本
- ぬりえメイキングリーフレット 1部
- miya 描き下ろしぬりえ 2枚
- FASHION GIRLS ぬりえ 2枚
miyaさんによるメイキングリーフレットやぬりえも付いてくるので、透明水彩絵具でイラストを描きたい方におすすめです。
ファッションガールズセットの詳しい内容は以下の関連記事で色見本付きでレビューしています。
上記3商品は絶対に買って後悔しない
今回ご紹介した上記3つの透明水彩絵具は高品質で大変発色も鮮やかであり、またどこの画材屋さんにも必ず置いてある人気メーカーです。
変なクセも一切なく、まさに王道!
本格的な水彩画からかわいいイラストまで幅広い表現が可能です。
1番のメリットはやっぱり田舎の小さな画材屋さんにもこの3種類の絵の具はほぼ必ず置いてあるので入手しやすく、継続しやすいので初心者さんに1番向いているメーカーです。
迷ったらホルベインを買っておけばOK

ホルベイン透明水彩絵具18色セットの色見本を見てわかるとおり発色も美しく、一通り色相が揃っているのでこのセットを買っておけば描けない絵はないです。
特に非の付け所がない。
日本で1番ポピュラーであり、日本メーカーの高品質な透明水彩を低価格で試せるので買って後悔することはありません。
自分が1番ほしいと思った物を選ぶのが1番良い
ただ1つ言えることは、本当に自分が欲しいと思ったメーカーを選ぶのが1番です。
他人の意見はあくまでも参考程度に留め、ちょっと高くても本当に自分が欲しいと思っている絵具を最初から購入しておくと後悔しません。
初心者さんに1番おすすめなメーカーは『ホルベイン』ですが、もし他に気になっているメーカーがあるのなら絶対にそっちを買った方がいいです。
なぜなら、あなたはきっと後日その絵の具が欲しくて結局買ってしまうからです。
私がそうだったように。
その他におすすめなメーカーを紹介

最後に、他にも素敵な透明水彩絵具があるので少しご紹介します。
私が実際に購入した絵の具たちで、各関連リンク先にて色見本を載せています。ぜひ、チェックしてみてください。
ターナー専門家用透明水彩絵具
大変鮮やかで透明感も優れており、使っていてすごく楽しいです。
ただ画材屋さんに中々置いておらず通販での購入になるのでおすすめ3選に選ぶことができませんでした。
個人的にすごく好きな色は『マヤブルー』と『ターコイズブルー』です。以下の関連記事にて色見本を紹介しているので気になった方はチェックしてみてください。
クサカベ
他のメーカーと色の雰囲気が全然違く、個性豊かでとても素敵な色をしています。
個人的に日本メーカーさんの絵の具で1番好きです。将来はクサカベをメインにパレットを作ろうと思っているほど大好きです。
ただ、こちらも画材屋さんに中々置いておらず、入手しにくい点からおすすめ3選から泣く泣くはずしました。
イラストや風景画と大変相性がいい絵の具です。
シュミンケ・ホラダム
発色がとても上品で絵の具の伸びも良く、厳選された良質な材料から作られた高品質な絵の具です。
こちらは値段から見てもわかるように初心者向けではありません。
日本では透明水彩作家の永山裕子先生(@yuko_nagayama)が愛用している事で有名です。

当時初心者だった私にも、他の透明水彩絵具と明らかに透明感、瑞々しさ、発色の良さなどが違う事に気が付きました。
本当にまったく違う!とにかく上品でため息が勝手に洩れるほど美しい!
初心者向けではないのですが、気になる方は以下の関連記事で詳細をチェックしてみてください。
まとめ
初心者さんにおすすめな透明水彩絵具は、
- ホルベイン
- W&Nプロフェッショナルシリーズ
- W&Nコットマンシリーズ
田舎の小さな画材屋さんにもこの3種類は必ずと言っていいほど取り扱っていることが多いので、店舗へ出向き欲しい絵の具を単品で買い足すこともできます。
継続のしやすさと言う点でもこの3つの絵の具はおすすめです。
ぜひチェックしてみてください。